エンハンスド・ミッドレンジであるPIC16F1938は、PIC18F系の良い所を踏襲しながら16F系の使いやすさを引き継ぎ、双方の良いとこ取り状態です!
本装置で使って来た PIC16F886 とピン配置がコンパチブルであり、今までの実験装置にそのまま差し替えて使う事ができてしまいます。
駆動電圧が1.8V〜5.5Vまでと広範囲であり、しかも3.3Vでも内蔵8MHzクロックを4xPLLにて32MHzで駆動可能。もちろん外部の8MHz水晶発振子でも同様に3.3Vでも4xPLLにて32MHzで駆動可能。(本装置では、バッテリー駆動時の消費電流を極力抑える為に、8MHzクロックでそのまま駆動しています。)
プログラムメモリー容量が16384ワードとPIC16F886の2倍、データメモリー1024バイトでPIC16F886の2.8倍、EEPROMも256バイトが健在です。
実際の組み込みプログラムサイズは、PIC16F886用の場合は、プログラムが7228/8192で、88%ともう限界なのでした!そこで致し方なく、PIC18LF2550やPIC24FJ64GA004を使わざるを得なくなったのです。
PIC16F1938では、PIC18LF2550用のソースを移植した所、プログラムメモリー消費量は6194/16384で38%の消費。データメモリは、136/1024。これなら、まだまだ余裕でいろいろな機能を盛り込めます。
18LF2550の場合は、プログラムメモリー消費量は、7738/16384で47%の消費。データメモリーは、68/2048。データーメモリーの容量が大きい事に関してPIC18LF2550の方が勝っていますが、3.3Vで低電圧駆動可能なタイプであるPIC18LF2550は日本国内では入手が困難です。
PIC16F1938は、PIC18F系と同様にデジタルI/Oポート命令にLATn命令が使える様になり、面倒だったビット単位の出力操作時の管理が、非常に楽になりました。
その上、LCDコントロール機能、静電容量検知によるタッチセンサー機能、低消費電力等・・きりがありません!
これが、1個150円(2011年3月5日:秋月電子通商調べ)なのです!
まさに、使って下さい!と云わんばかリではありませんか・・
早速使ってみました。
ハード回路は、今までのPIC16F886 & PIC18LF2550 用の実験回路に、ICSPインターフェースを追加しただけなので、PIC16F1938、PIC18LF2550、PIC16F1938 の3種類全てを共用できます。 |