ノキア5110グラフィックLCDを気圧計に使うには? その1


さて、数値表示式の気圧計を眺めていると、その変化が温度計に比べて、実に緩やかな事がわかる。
確かに昨日とは違っている事はわかるし、低気圧がくれば下がり、高気圧がくれば上がる・・
でも、室温とは違って、その変化の度合いは少ない。

やはり、気圧の変化をグラフにして表示したくなる。

でも、パソコンに繋いでグラフ表示するのではなく、小型のグラフィックLCDユニットに表示をしたい。
グラフィック表示のできるハンディーの気圧計が何の役に立つかは判らない・・

でも、無性にやってみたい!
面白そうだから・・動機は、ただそれだけ。

PICやAVR等で、キャラクタLCDユニットを使った表示の例は山ほどあるのに、
グラフィックLCD表示を行う例は、非常に少ない・・

あっても、高性能な16ビットや32ビットの物を使った例ならばそれなりにあるが、
今回の目的にはあまり適さない。
8ビットで沢山だと単純に思うからだ。

グラフィック表示の為のLCDユニットとしては、
単3電池2本(3.0V)で駆動可能な事が先ず必須条件となる。

今回の気圧センサーユニット(AE-SCP1000-D01)が3.3VMax.だからだ!

そして、ハンディーにしたいので、小型で消費電力が少ないものが良い!
モノクロでかまわない。

そうやって、選択肢でふるいにかけていくと、ノキア3110LCDユニットと、
ノキア5110LCDユニットが浮上してきた。

 
左がソリトンウェーブでモノクロLCDと検索するとでてくるノキア3110LCDユニット。
http://solitonwave.shop-pro.jp/?pid=14220457

右がaitendoでノキア5110LCDユニット&キャリーボード基板組み立て済み。
http://www.aitendo.co.jp/product/1164

これらは、モノクロ48×84ドットの表示ができ、
3.3Vで駆動で内部に表示用のRAMも持っている。
SPI通信に一つ信号を増やした形のデーター通信で表示を行う事ができる。

内部に使用されているコントロールICは、
供にPHLIPS社のPCD8544を使用していて酷似しているが、
ガラスLCD本体の蒸着金属引き出し本数が違う。

この3110LCDユニットは、
特殊なコネクターが使われているので、
ハンダ付けでリード線を引き出す事になるのだが、
ハンダで引き出し線を付ける前に、
このコネクターの両脇部分をエポキシ系接着剤で固定してから使わないと、
ほんの少しに応力でコネクタが剥がれて2度と使えなくなってしまう。

私は2個も壊してしまった!

また、5110LCDユニットは、
キャリーボード付きでキャリーボード上に青のLEDを4つ配していて、
微妙なバックライトになる。暗闇でも微妙にLCDの表示が見えるのだ!
でも、安心していると大変な事になる!

内部の液晶部分とキャリーボード間の電気信号の接続部分に、
接触不良が多いらしいと、他の工作ページで2例も報じられている。

しかも、その部分が日本ではおなじみのマトリックスゴムコネクタ
(導電性と絶縁部を交互に配したシマシマ状のもの

富士高分子工業株式会社
http://www.fujipoly.co.jp/products/connector_05/
の最下部参考図)では無いのだ!

事実、私もおそらく(アセンブラーソフトが暴走していた事が後で判った!)接触不良があった。
だが、分解するのはアルミカバーだけにしておいた方が良い!

それ以上分解すると、
ゴムの両面テープに無数の細ーい導線を間隔を空けて巻き付けた特赦なコネクタの、
無数の細ーい導線がゴムの両面テープから剥がれて元に戻らなくなり、
隣の細ーい導線と接触してぐちゃぐちゃになり、
これも、再生が困難になってしまう!
おかげで1個破壊!(苦労をしてちゃんと別方法で直したが・・)

結局2個目を買い、
ウンともスンとも表示しないので、
そーっとアルミカバーを外してから、
何もしないで元にもどした。

ノキアのこれらのLCDは、
グラフィックで有りながら配線の本数が少なく済むし、
表示用のRAMを内蔵しているので絶えずデータを送り続けなくても良く、
一回のデータ転送で済む。

自由にドット単位でプロットができる反面、
グラフィクLCDは、
内部に文字等の表示用のデータROMは持っていないので、
文字を表示したい時は、
PIC側でその文字のドットグラフィック情報を全て持っている必要がある。

しかし、これらをPICで駆動した参考記事が本当に少ない!
動いたというレポートはあっても、
動作の様子が載っているだけでプログラムソースまで公表していないのだ!

ようやく見つけても、アセンブラーでの記述!

実際、今回製作しているPIC用の気圧センサーユニットの記述が全てC言語を使用しているので、
いまさら、アセンブラーで記述する事はあまりに大変だ!

どうして、アセンブラーでばかりでやっているのか?
だれかC言語でやらないのか?
まったく不思議だ!

とにかく、先ずは参考回路を製作して、
掲載されているアセンブラーソースをコンパイル!
掲載ソースに抜けている部分が有り、
始めは表示がうまく行かない。

アセンブラーソースを解読して、
そのソースを修正し、
やっとサンプルの表示がでた。
でも、これは、全くのまねなのだからできて当り前!

問題は、このアセンブラーで記述されたソースプログラムを、
今回はPICC Liteでいかに記述できるかだった。(Jun. the 26th 2010)
つづく。


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