PICで温度制御


またしても、友人から課題が出されてしまいました。

それは、100W位のヒーターで、自動温度管理をしたい。
今まで使っていたアナログ式の装置が手に入らない!
なんとかしてPICでできないか?

うーん、別にPICにこだわらなくても、
千石電商あたりで1,500円位で簡単なオペアンプとリレーを使った2入力の温度調節キットが有る!

彼はそれを早速入手して試してみるといっていました・・

でも、私としてはPICでここまでいろいろやったので、
続編としてPICで100Vをリレーで開閉してヒーターを温調できるようにしてみようと思います。

で、これがうまく行けば、XPortでLANに接続して、
いままでPICからの情報のみをLANで読み込んでいたのを、
双方向化して、PICへ遠隔操作で設定温度等を変更できるようにしてみようと思いついてしまった。

実際、元々TempLANは、ハードウエア的にはLANとPICは双方向に接続してあるのです。
ただ、特に必要がなかったので、PICの読み込みにしか今まで使ってなかったのです。


上図のR14,R15,R17,R18には、同種の金属皮膜抵抗等の温度係数の等しくて低い物を使用して下さい。
OPアンプの増幅度は8.0倍に合わせて下さい。
図中のTL431CPの1ピンが4.00Vになる様にVR2を調整して下さい。


上図のR3には、金属皮膜抵抗等の温度係数の低い物を使用して下さい。
また、D1にはショットキーバリアダイオードを使用して下さい。
C3を省くとICが発熱して破損します!
必ず、何らかの容量の電解コンデンサー(数百μ以上のもの)を接続して下さい。
出力を12.00Vになる様にVR1を調整してください。
 
まずはリレーの駆動部と、7Seg表示部分。

 
さらにPICと7Seg表示部を繋いで表示テスト。

 
最終的に、DC5V-DC12.00Vアップバータ部、センサー&センサーアンプ部、
4.00V基準電圧部をそれぞれ調整して確認しながら追加して、全回路が完成!
いよいよ、温度調節器としてのアプリケーションを組込んで実験開始。
PICのアプリケーション

まだ実験は第1段階で、出力リレーに配線したLEDの光をたよりに、
センサーを指で暖めたり、指を離して冷やしたりする事(人間目視検知の指ヒーター?)で、
実験しています。

今回の回路では、
使用した温度センサーが実際の気温よりも低めに出るようだったので、
OPアンプの倍率を8.0倍に最終微調整を済ませた後に、
単純に測定結果に2.5度分を加えて+補正をしています。

それでも上限値と、下限値の差を0.3度にまで狭くしても、
出力リレーが「ばたばた」とチャタリングする事も無く安定して動作しました。

で、この回路で便利な所は、
電源を1,500円程度の5V,2AのAC-DCアダプター1個でまかなっている事なのです。

しかも、リレーがON、OFFすると負荷が変動して5V電源が、
5.15Vから4.85V位までがくんと変動するのにも関わらず、
4.00V基準電圧や、DC5V->DC12.00Vアップバーター部はその下2桁目まで、
極めて安定していて変動しない事です。

今までの苦労がここに活かされた訳ですね!(自画自讃!)

第2段階の実験では、リレー開閉部分をブレッドボード上からプリント基板に乗せ換えて、
実際にAC100Vを開閉してコタツ等を制御して実験してみます。

またしても、いつになる事やら?





基盤上に実装いたしました。

コタツの温度制御をしてみました。
っていうか、これ位しか温度制御する対象が我が家には無いのです。

コタツのON時の温度をこの装置で計ってみると約42度くらいでした。
そこで、上限を38.0度、下限を27.0度にして制御してみました。

問題なく、数十秒間隔でON、OFFし、安定した動作を確認できました。(自画自讃)

ただし、このままでは温度設定を変更する度にアセンブラー上で設定値を変更する必要が有るので、
面倒です。押しボタンを2〜3個追加して設定モードで変更できる様にしたいと思っています。

例によって、いつになる事やら!(記:2010年04月5日)


注意事項
General disclaimer
トッ プページへ
なお、当ホームページで公開しているデーター(写真、音声)等を個人の枠を超えて複製・転用する事はご遠慮下さいませ。
ご意見/苦情/ご感想はこちらまで