超小型ARMマイコン基板 Mary を使う! 
PB基板のOPとしてCB基板で組む
Mary バッテリー駆動用DC-DC5.0V供給回路。


 

Mary をアウトドアでも使える様にする為に、単三アルカリ電池2本からDC-DC昇圧コンバーターを使って5.0Vを発生させるユニットをCB基盤上に自作し、PB基板の上に組み合わせて自動切替えできる様にしてみました。これで、USB電源、ACアダプター電源、バッテリー電源の3電源を自動で切換えてMaryを使用できる様になりました。

 
手前のセラミックコンデンサーの様な物は、ポリスイッチ1.1A(2.2Aで遮断)[耐圧:60V]RXEF110です。その横の小さな黒い固まりは、表面実装用ショットキーバリアダイオード(30V3A)CMS01です。DC-DC5.0V昇圧コンバーターは、(株)秋月電子通商製 通販コード:M-03071「5V HT7750A使用 Step Up・DIP 5.0Vタイプ 0.2A出力」を使用しています。全て秋月電子通商から通販で購入できます。このユニットの上に飛び出ていた8ピンの足は、ケースの上面に当ってしまうのでニッパーで短くカットしてあります。ソケットはメンテナンスを考えると必要なのですが・・不要かも。

使用部品の規格値は、元設計者の意図をふまえて全てMaryの各回路図に使われている部品の相当品を極力使用しています。しかしながら、同一の表面実装部品を入する事は困難であり、相当品でとても大きな形状になってしまう物も有ります。写真の100μの電解コンデンサーはDC-DC昇圧コンバーターの出力を大きいので、チップ積層セラミックコンデンサ 100μF 6.3V(秋月にて入手)に変更予定です。
 
 
いつもながら、こ、これで100μ6.3V!?ち、ちっさい!米粒よりも小さいのです!
 
 
チップ積層セラミックコンデンサの100μに交換完了!

小型でESRが小さいことが特長の積層セラミックコンデンサは10μを超える様な大容量なものも有り、タンタルコンデンサ等の代替えとして多く使用される様になった。CPUチップ等の電源ラインのノイズ除去に大変優れているが、DC-DCコンバーターの出力に使用する場合には、発振等の悪影響をもたらす場合も有るので注意!
http://rs-components.jp/techinfo/onepoint/0801_mlcc.html

今回は特に発振もしていない様子なので問題無し。
 

Mary PB基板拡張用 自作DC-DC5.0Vコンバーター 全回路図(CB基板を使用)

なお、上記回路図面は、CQ出版社・トランジスタ技術2011年4月増刊号「2枚入り!組み合わせ自由!超小型ARMマイコン基板」圓山 宗智 氏 著 書籍内の回路図面を、一部流用して作成しています。
 

 

[使用部品]
○【MARMEX-CB】MARY-CB基板(Craft Board) :
メーカー マルツエレック 製
価格 ¥315(税込)
1セット

○昇圧型5.0VDC-DCコンバーター・ユニット
メーカー (株)秋月電子通商 製
Step UP DIP 5.0V 200mA
(株)秋月電子通商 通販コード M-0307
価格 ¥500(税込)
1個

○丸ピンICソケット(8P)
(株)秋月電子通商 通販コード P-00035
価格 ¥25(税込)
1個

○チップ積層セラミックコンデンサ 
100μF 6.3V [GRM31CF10J107ZE01L]
(株)秋月電子通商 通販コード P-02151
価格 1パック(10個入) ¥300(税込)
1個

○ポリスイッチ1.1A(2.2Aで遮断)[耐圧:60V]RXEF110
メーカー Tyco Electronics Corporation
(株)秋月電子通商 通販コード P-01356
価格 ¥30(税込)

○表面実装用ショットキーバリアダイオード(30V3A)CMS01
メーカー 株式会社東芝セミコンダクター社(TOSHIBA)
(株)秋月電子通商 通販コード I-02562
価格 1パック(10個入) ¥250(税込)
1個

○電池ボックス 単3×2本用(フタ付プラスチック・スイッチ付)SBH-321-AS
メーカー COMFORTABLE ELECTRONIC CO., LTD(COMF)
(株)秋月電子通商 通販コード P-00310
価格 ¥120(税込)
1個

○アルカリ単3電池 2本

自作RTCユニットとOB基板を繋いでバッテリー駆動してみました。アルカリ電池の+端で86.7mAでした。これはOLEDとMB2枚とRTC、DC-DCコンバーター自身等、このシステム全体が消費する電流です。

実際にアルカリ単3電池2本で連続稼働を18時間程する事ができました。
もう少し長いと思っていたのですが少し残念です。

アルカリ単2電池にするか、アルカリ単3電池を2本づつの並列で4本にする事で連続稼働時間はのびますが、大きさがかさばるのと重たくなります。

OLEDは比較的に省電力と云われていますが、OB基板内部で13V駆動で稼働していて最大40mA流れます。これは、3.3V換算で160mA程にもなります。

MaryのMCUやRTC、DC-DCコンバーター自身は殆ど電流を消費いたしませんから86.7mAのほとんどがOLEDで消費している電流と思われます。もしも、OLEDがフルパワーで稼働した場合には今回の構成では8時間程度の連続稼働時間と考えた方が良いでしょう。

その昔、ゲームボーイカラーが液晶表示でバックライトを装備していなかったのは、単三電池2本で長く稼働させる為の苦肉の策だったのです。表示がとても見難かった。平面の全面発光体は暗い部分の裏側でも発光します。その分多くの電流が消費されます。これがどうしてもバックライトが無いと見え難い液晶表示器の欠点なのです。

OLEDは単位素子自体がそれぞれ個別に発光するのでバックライトを必要としません。消費電流は発光している素子数に比例するのです。カラーでこれだけの時間アルカリ単3電池で稼働でき、細かな文字をくっきり色々な確度からでも確認できるのですからやはり高性能と言えます。

NOKIA 5510や3110等の携帯に組込まれていたモノクロのLCDは、明るい所でならばバックライトが無くてもくっきり表示されて殆ど不自由しません。しかも数mAしか電流を消費せず、アルカリ単3電池2本でDC-DCコンバーターで他のセンサーやMCUと組み合わせてシステムにして、実際に3週間以上も連続表示が可能でした。

次回は、このNOKIAモノクロLCDユニットをMaryで駆動出来ないか考えてみます。でも、私がMaryへプログラムの移植能力が無いから、出来ないかもしれないません。いつになる事やら?(Apr. the 10th 2011)


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